小学校で英語が教科化されるなど、英語教育が盛んになりつつある昨今、英語の先生を目指す人が増えています。今回は中学校や高校の先生になる方法を紹介します。
中学校や高校の英語の先生になるには
中学校や高校の英語科教員になるには、教員免許が必要です。教員免許を取得するには、教職課程のある4年制大学や短期大学等で必要な単位を取り、都道府県の教育委員会に申請する方法が一般的です。
【4年制大学や短期大学等で教員免許を取得する流れ】
大学·短期大学で必要な単位を取得する
↓
都道府県の教育委員会に免許申請を行う
↓
教員免許の交付
必要な単位の中には一般教養科目に加え英語の理論や教育法、教育実習などが含まれます。過去に大学や短期大学に在籍した経験のある方や別の校種や教科の教員免許を持っている方、介護等の職種についたことのある方等は、一部科目が免除になる場合があります。新たに入学を希望する大学の入学担当者に相談してみましょう。
社会人でも教員免許を取得できる
教職課程のある大学・学部であれば、通学制課程の他、通信制課程でも教員免許を取得することができます。通信制大学は主にレポートの提出やネット授業で単位を取ることができるので、社会人の方でも仕事を続けながら教員免許の取得を目指すことができます。
教員採用試験
公立校の正規教員を希望する場合、地方自治体や各学校で実施されている採用試験を受験します。公立校の採用試験の倍率は年度や自治体によって差はありますが、平成28年度の中学校で7.1倍、高校で7.0倍程度です。
非正規教員の場合、各自治体や学校が募集している時間講師や産休・育休代替教員に応募する方法が一般的です。各都道府県や市区町村の教育委員会の案内をチェックしてください。
私立校の場合、各校で独自の試験が行われる他、私学適性試験という私立校の共通試験の結果をもとに採用を行う学校もあります。各校の募集案内をチェックしてください。
教員採用試験の内容
公立の教員採用試験は自治体によって若干異なりますが、一次試験で「一般教養」、「教職教養」の試験を行い、2時試験では面接という所が多いようです。近年では英語の実技試験を導入している自治体もあります。
教員採用試験に合格したら
教員採用試験に合格すると、晴れて英語の先生になることができます。しかし、ここはゴールではなく4月から英語の先生となる資格を得ただけです。合格発表から4月まで数ヶ月しかありません。4月からの指導プランや教材づくりなど、やることは山積みです。合格を確認した日から次への準備を始めましょう。
教員採用試験に不合格になったら
惜しくも不合格になってしまったら、来年のために自分に何が足りなかったのか分析しましょう。自治体によっては試験の点数や判定結果を開示してくれるところがあります。結果をもとに次年度の試験に向けて準備を始めましょう。
各都道府県の教育委員会に講師登録を行っておくと欠員が出た際に講師として教壇に立つチャンスが生まれます。講師の経験があると、教員採用試験の際に免除科目があったり、別枠で試験を受けられる場合もあります。
最後に
私の友人に中学・高校の教員が数名います。一発で採用試験を突破したという人もいますが、何度落ちても諦めずに試験を受け続けた人がほとんどです。教員を目指している皆さん、教壇に立つ日を夢見て頑張ってください。
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